最近よく目にする・耳にする言葉に、
「あざとい」
があります。これまでのこの言葉の意味・イメージは、
「わざとらしい」「悪意がある」「こずるい」
ような感じで、
「マイナスイメージ」
があるものでした。しかし、どうも最近は、
「プラスイメージ」
で使われているような気がするのです。
日本テレビの10月22日午前10時半ごろに見ていた番組の中では、
「あざといポーズに挑戦」
というのがあり、これは、
「かわいい」
の意味で使われているようでした。大体、
「女性に対して使う形容詞」
ようなのです。つまり、
「あざとい」=「ぶりっ子」、「わざと男の子の気を引くような、作為的な」
というような感じです。
「三省堂国語辞典・第八版」は、
*「あざとい」=(1)小利口で、抜け目がない(例)あざとい商売(2)【俗】ずるい
としか書かれていません。昨今の「あざとい」は、ここには載っていない、
「第3の意味」
なのではないでしょうか?
ネットの「デジタル大辞泉」では【補説】として、以下のように載っていました。
*【補説】近年、俗に、計算ずくで愛らしくふるまうさまをさしていうことがあり、その場合は必ずしも非難の意を含まない。[派生]あざとさ[名]
これです!この「あざとい」「あざとさ」です!
「あざといポーズ」
で検索したら、
「“令和のあざと女王”必殺ポーズでファン悩殺」
「あざとかわいい」
という見出しや、「Oggi.jp おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア」というサイトでは、
「男性に『あざといポーズ』使うことある? 女性100人に聞いたら『いいえ:94.1%』!」
という見出しも出てきました。
「あざとかわいい」
とは?と検索すると、
「計算高さを意味する『あざとい』と、愛らしさなどを意味する『かわいい』の2つの言葉が合わさった造語です。つまり『あざとかわいい』とは、魅力的に見せるために計算された言動をとるさまであり、そこにプラス自然と人の心を惹きつけ好かれる外見や雰囲気を兼ね備えているイメージでしょうか。」(2021/04/16)
と出て来ました。
あ、そういえば10年以上前に、
「エロカッコイイ」
という、
「2語を組み合わせた形容詞」
が、はやったことがありましたが、あのパターンですね。定着するのかなあ?
そしてすでに、
「あざとかわいい」
の意味で、
「あざとい」は使われているのではないでしょうか?


