「非日常」
という言葉のアクセントは、2語に分けて、
「ヒ・ニ/チジョー」
だと思うのですが、先日後輩のアナウンサーが「1語」でコンパウンドして、
「ヒ/ニ\チジョー」
と読んでいるのを聞いて、違和感がありました。
「日常」を否定することに「非日常」の意味があるのですから、「非」を「日常」の内に取り込んでしまっては、
「『非日常』ではなくなってしまう」
ではないですか!大体、
「コンパウンドというのは、複合語の結合が強くなった場合に起きる」
のですから「非」が「日常」に取り込まれては「非日常」ではなくなってしまう。すなわち、
「論理矛盾」
が起きるのです!
アクセント辞典にも当然載っているだろうと思って引いてみたら、この言葉は載っていない・・・。そこでちょっと落ち着いて考えてみました。たしかに、
「非○○」
という形の言葉ですぐに思い付く、
「非常識」
は「コンパウンドした1語」で、
「ヒ/ジョ\ーシキ」
と「中高アクセント」になります。これは「非常識」という複合語がもうすでに「1語」になってしまって、
「常識の範囲内に収まる『非常識』」
になってしまっているからではないでしょうか?
「非常口」「非常食」
も「1語」で「コンパウンド」しますね。これも「通常の言葉」として認識されているからでしょう。つまり「想定内」なのです。
それに対して「非日常」は、「非日常的」が、
「ヒ・ニ/チジョーテキ」
と「2語に分かれる」ことから考えても、
「コンパウンドしない」
と思うのです。皆さん、いかがでしょうか?
(2024、9、25)


