ウクライナとロシアの戦争に関するウクライナの市井の人々言葉を集めたものを、ロバート・キャンベルさんが見つけて翻訳した。それを基に、キャンベルさんが去年6月に現地に赴き、戦火の中の地元の人々や、日本語を学ぶ学生たちにも話を聞いたルポルタージュが後半だ。
表紙が、黒というか焦げ茶色をベースに、1輪の百合の花のイラストでおしゃれ過ぎて、時事問題を扱った本に見えないのは、ちょっとマイナスな気がするのですが…。
戦下の人々の何気ない一言が胸を打つ。何気ないことが、何気なく存在できない状態が「戦争」。逆に「平和」とは、何げないものが何気なく存在できる状態を指すのだ。だから、「戦争」は誰にでも分かるが、「平和」は意識されにくい。
ウクライナの戦争は、2年半たった今も続いている…。
(2024、8、28読了)


