9538「ラッシュガード」

2024 . 8 . 27

9538

 

 

7月22日のニュースを見ていたら、水遊びをしている小学生にインタビューしていました。その子たちが、

「日焼けしないように、ラッシュガードしてる」

と。この「ラッシュガード」って何でしょうか?

「商品名」?

そのままテロップが出ていましたが?

「三省堂国語辞典・第八版」(2022年・通称「三国」)を引くと、ちゃんと載っていました!

*「ラッシュガード」(rash guard)=海やプールなどで、なるべく日焼けをしないように着る服。水着の上からはおる上着や、タイツのようにはくものがある。

さすが「三国」です。あ!英語の綴りが「ラッシュアワー」などの「ラッシュ」(rush)と違う!それで意味が違うのか。英和辞典を引くと、

・「rush」=速く・勢いよく走る・急ぐ、襲いかかる

・「rash」=(1)行動の性急な、向こう見ず(軽率)な、無分別な

(2)発疹、紅疹、皮疹、吹き出物

ははーん、「ラッシュガード」の「ラッシュ(rash)」は(2)の、

「肌が日焼けして赤くなる」

で、それを防ぐということなんですね。

「明鏡国語辞典・第三版」「新明解国語辞典・第八版」「岩波国語辞典・第八版」「精選版日本国語大辞典」「現代国語例解辞典」「新選国語辞典・第十版」には、

「ラッシュ」「ラッシュアワー」

は載っていますが「ラッシュガード」載っていませんでしたが、同じ三省堂の、

「三省堂現代新国語辞典・第六版」(2019年)

には載っていました。こちらも「三省堂国語辞典」と同じく「飯間浩明さん」が編集委員に名を連ねています。

*「ラッシュガード」(rash guard)=伸縮性のある、パーカーやTシャツの形の水着。

うーん、これは「三省堂国語辞典」の説明(語釈)のほうが「妥当」ですね。これの「目的」である、

「日焼けを防ぐ」「紫外線から肌を守る」

は「必須事項」なのではないでしょうか。たとえば「サングラス」を、

「色の付いた眼鏡」

と説明したら、少なくとも「100点の説明とは言えない」のと同じように。

また「大辞林・第四版」にも載っていました。

*「ラッシュガード」(rash guard)=(ラッシュは発疹(はっしん)の意)日焼けやけがを防ぐため、また、防寒のために着用する袖のある水着。

なるほど、なるほど、納得。

この話を、たまたま私の席の所に来た「ミヤネ屋」の女性スタッフ(25歳)に、

「『ラッシュガード』って知ってる?」

と聞いたら、

「もちろん、知ってます。小学生ぐらいの頃からプールに入る時には着ていました。男子も。昔とは違って紫外線が強くなってるからって」

ということで、今や知らないのは年配者だけかもしれません・・・。

 

(2024、8、27)