2024年6月20日の「ミヤネ屋」で出て来た、
「祝杯をあげる」
という言葉。この「あげる」は、
「上げる」か?「挙げる」か?
「新聞用語集」の「あげる」の例文にはこれは載っていなくて、「朝日新聞」「毎日新聞」の用語集にも載っていませんでした。
しかし、読売新聞社の「読売スタイルブック2024」は、
「祝杯を上げる」
で載せていて、「共同通信記者ハンドブック」は、
「祝杯を挙げる」
となっていました。どっちなの?
この日の「ミヤネ屋」では、「読売スタイルブック2024」に従って、
「祝杯を上げる」
で放送しました。
「上げる」と「挙げる」の意味の違いについて考えると、「新聞用語集」には「自動詞」の「上がる」「挙がる」と共に、他動詞の「上げる」「挙げる」も見出しにして、
*「上がる・上げる」=下がる・下げるの対語。終わる。
*「挙がる・挙げる」=はっきりわかるように示す。列挙。
とあります。つまり、
「単に、乾杯のためにジョッキや杯(盃)をあげる場合」=「上げる」
「『祝杯』のように『祝い』を明らかにするという意図を強くこめる場合」=「挙げる」
という違いなんでしょうね。「祝杯」はつまり、
「どちらでもよい」
のではないでしょうかね。「両方」だから、どちらが絶対とは、決められないのかな。
(2024、7、17)


