9495「祝杯をあげる」

2024 . 7 . 17

9495

 

 

2024年6月20日の「ミヤネ屋」で出て来た、

「祝杯をあげる」

という言葉。この「あげる」は、

「上げる」か?「挙げる」か?

「新聞用語集」の「あげる」の例文にはこれは載っていなくて、「朝日新聞」「毎日新聞」の用語集にも載っていませんでした。

しかし、読売新聞社の「読売スタイルブック2024」は、

「祝杯を上げる」

で載せていて、「共同通信記者ハンドブック」は、

「祝杯を挙げる」

となっていました。どっちなの?

この日の「ミヤネ屋」では、「読売スタイルブック2024」に従って、

「祝杯を上げる」

で放送しました。

「上げる」と「挙げる」の意味の違いについて考えると、「新聞用語集」には「自動詞」の「上がる」「挙がる」と共に、他動詞の「上げる」「挙げる」も見出しにして、

*「上がる・上げる」=下がる・下げるの対語。終わる。

*「挙がる・挙げる」=はっきりわかるように示す。列挙。

とあります。つまり、

「単に、乾杯のためにジョッキや杯(盃)をあげる場合」=「上げる」

「『祝杯』のように『祝い』を明らかにするという意図を強くこめる場合」=「挙げる」

という違いなんでしょうね。「祝杯」はつまり、

「どちらでもよい」

のではないでしょうかね。「両方」だから、どちらが絶対とは、決められないのかな。

 

(2024、7、17)