9464「緻密と稠密」

2024 . 7 . 4

9464

 

 

7月3日、新紙幣が20年ぶりに発行されたニュースを「ミヤネ屋」で取り上げました。

その際に、新紙幣のデザインに関して紹介して、偽造防止のために、

「緻密(ちみつ)な画線」

という説明のフリップがありました。これは、実は前日もそのまま出したものでした。この「緻密(ちみつ)」は「表外字=常用漢字ではない」ので「ルビが必要」というところに気を取られてしまったのですが、きょう、放送前にそのフリップをチェックしていて、ハタと気付きました。この「偽造防止のための画線」は、「緻密(ちみつ)」ではなく、

「稠密(ちゅうみつ)」

ではないか?と。

*「稠密(ちゅうみつ)」=ひとところに多く集まっていること。こみあうこと。また、そのさま。ちょうみつ。

NHKアクセント新辞典では「チュウミツ」になっています。

担当ディレクターによると、「日銀の解説文」では、

「高精細なすかし」

となっていて、日テレとNHKは、

「緻密(ちみつ)な画線」

としているそうです。でも、

「稠密な画線を入れる、緻密さ作業」

なら、わかりますが、

「緻密な画線」

は、やはり何かおかしいので、一旦、「稠密」にするように指示しました。

しかし「稠密」は言葉が難しいので、結局、

「高精細な画線」

にしました。きのうは、チェックで“緻密さ”に欠けました。

 

(2024、7、3)