9523「びしょ濡れとずぶ濡れ」

2024 . 7 . 30

9523

 

 

7月22日、東京では夕方に「スコール」のような急激な激しい雨が降ったと東京の友人が皆、口にしていました。それで、傘を持たずに外を歩いていた人が、

「びしょ濡れ」

になったのか?それとも、

「ずぶ濡れ」

になったのか?どちらのほうが「濡れた程度」が激しいのでしょうか?とフェイスブックに書いていました。

その前に「濡」という漢字は常用漢字ではありませんが、きっとみんな読めると思うので、そのまま使います。

そして、

「びしょびしょになった」

とは言いますが(重ねる擬態語)、

「ずぶすぶになった」

とは言いませんね。「ずぶずぶ」は、

「ずぶずぶな関係」

のように使います。「びしょびしょ」も「ずぶずぶ」も、「カタカナ」で、

「ビショビショ」「ズブズブ」

とも書きますね。

この問題、すでに過去に書いていたかなあ?と検索してみたら、似たようなことについては書いていました。

平成ことば事情2788「ズブズブの関係」

これなんかも読んでみると「ずぶ」の方が深い感じがしますね。つまり「濡れ方」も、

「ずぶ濡れ」>「びしょ濡れ」

「ずぶ」を使った、

「ずぶの素人」

なんて言葉もありますが、

「ずぶ濡れ」=「内面まで深く浸透して濡れること」

「びしょ濡れ」=「表面がおおかた濡れてしまうこと」

というような違いを感じましたが、いかがでしょうか。

雨に濡れた時は、「びしょ濡れ」「びしょびしょ」のほうが多いかもしれませんね。だからこそ、それを超えるような濡れ方の場合には、

「ずぶ濡れ」

を使うのではないでしょうか?

 

(2024、7、29)