こういった世界に個人的にはあまり興味はないのだが、仕事柄取り扱うことが多いので、単に個別の事件の背景を知りたいというのではなく、サブタイトルにある「変異する組織と手口」、つまり「時代の変化の流れ」と、「現在の犯罪の根源・歴史」について知りたいと思って購入・読んだ。面白かった。「あれが、そうつながって来たのか!」ということが、よくわかった。
「市川海老蔵」の六本木での事件と「半グレ」の関係について書かれたところで、「中村獅童」の名前もチラッと出て来た。まさにそれを、東京出張の際の行きの新幹線で読んだ後に見た歌舞伎座公演で「中村獅童」が出て来て、しかも演目が、
「スリになった板前が、改心して堅気に戻るのだが、昔のスリ仲間との関わりから、また重い罪を犯してしまう」
というもので、あまりにも現代に通じる(その日、読んでいたこの本と通じる)話なので、もう「セレンディピティ―」にビックリしたのでした。
(2024、6、14読了)


