大阪大学名誉教授の金水敏先生とフェイスブックでお友達にならせていただいているのですが、その金水先生が、この本の著者・小川洋子さんと対談をするというので、その前にこの本を読んだらとても面白かったというので、買って来て読みました。で、面白かった!小川さんの「博士が愛した数式」的な、何かこの世のものとは思えない世界(これは1972年の兵庫・芦屋の話なんだけど)小川洋子さんとは年齢も近いので(同じワセダだし)その時代を「同時代感」を持って読めた。とは言え、芦屋の豪邸の、しかも不思議な“ハーフ”の美少女・ミーナと、その自宅である「お屋敷」に住むなんていうのは、もう「おとぎ話」としか思えない。そんな現代の童話のような面白さ。
「ミーナ」は、主人公のお友達でお屋敷に住む病弱な1歳下の女の子。体が弱く、学校まで歩いていけない。車は排気ガスが。車酔いするし。そこで、ミーナの一家がお屋敷で飼っている「カバ」の「ポチ子」(いい名前だな)に跨って登下校する様子が「ミーナの行進」なんだね。ね、「おとぎ話」でしょ?すごく物語の中に入っいけたなあ。ミュンヘンオリンピックの男子バレーの話とかね。
文庫本2009年に出て。2020年で7刷。じわじわとロングセラーです。
(2024、5、23読了)


