ゴールデンウィークに帰省した娘の話。
友達が「元推し」だったアイドルの東京ドームコンサートに、「音漏れ」を聴きに行ったと。
「音漏れ」
とは、ドームクラスのコンサートだと外にも音が漏れてくるので、それを聴きに行ったそうです。なんで、中に入らなかったかと言うと、
「今は推しではないから」
それならもう「音漏れ」も聴きに行かなければいいのにと思うのですが、その辺の心理は、わかりません。中には逆に、
「チケットが取れなかったけど、少しでも生の感覚で近くで聞きたい」
という「推し」の人もいるんでしょうね。それが多すぎて周辺の迷惑になっているという話もネット上では出ているようですが…。うちの会社の近くに大阪城ホールがありますが、「音漏れ」と言うより、何かスピーカーの音が聞こえてきます。またコンサートの終わった時間はよく若い人がぞろぞろと通って行きます。
その話を聞いた息子がひと言、
「『ダクト飯』みたいやな」
と言いました。
「『ダクト飯』って何?」
と聞くと、
「オードリー・春日のネタで、若手の貧乏だった時に、お金が無いので焼き肉屋さんの『ダクトの前』で『香り』を嗅ぎながら白飯を食べた」
という話があるそうです。
「それって、落語の『鰻屋』の前で香りをかいで白飯を食べていたら、香りの代金を請求されたので、お金をチャリンと言わせて『音』で払った話と一緒やないか!」
と言うと、息子たちはその落語の話は知りませんでした。
ネットで「ダクト飯」を検索したら「ピクシブ百科」というサイトに載っていました。
それによると、「ダクト飯」とは、
『春日俊彰が極貧時代によく使っていた節約術で、飲食店の換気ダクトから出る匂いをかいでそれをおかずにご飯(パンの耳)を食べるというもの。2010年12月に放送された『いきなり!黄金伝説。』の企画「1ヶ月1万円生活」でも、ダクト飯を実際にやっており、相方の若林正恭をはじめとするスタジオの出演者をドン引きさせ、異例のスタッフから注意を食らった。』
とのことでした。
落語の方の題名は、上方落語では、
「始末の極意」
江戸では、
「しわい屋」「嗅ぎ賃」
などが出て来ました。


