9375「先公」

2024 . 4 . 17

9375

 

 

ふと思いました。

中学校や高校が荒れていた1980年代、「ツッパリ」や「ヤンキー」の時代、いやその前の1970年代にもあった、

「先生(=教師)を軽蔑して貶める呼び名」

である、

「先公」

は、もう「死語」なのでしょうか?「不良少女」「スケバン」を指す、

「ズベ公」

というのもあったなあ。これは「スベタ」とも関係があるのかなあ?

22年前に書いた「平成ことば事情765スベタ」を久々に読んだら関係ありそうですね。

そういえば、学園闘争の1960年代には、同様に、

「警察官(ポリス)を軽蔑して貶める呼び名」

として、

「ポリ公」

というのがありましたが、最近は目にしません。これも「死語」か?

いや、そもそも

何かを軽蔑して貶める呼び名としての、

「○○公」

が、もう死に絶えたのではないか?唯一、堂々と使われているのは、

「ハチ公」

ですね。また、「大隈重信」を指して、

「大隈公」(「公爵」ではなく「侯爵」だから「大隈侯」か)

というのは、生きていますが、軽蔑しているわけではありませんね。

「ハチ公」も軽蔑しているのではなく、

「親しみを込めた呼び方」

で、落語の「熊さん・八っつあん」を、

「熊公・八公」

と呼ぶのも「親しみを込めた呼び名」ですね。「先公」や「ポリ公」は、その応用かもしれないけど、親しみはこもっていない感じです。

あ、そういえば「先公」のアクセントは

「セ/ンコ\ー」(中高アクセント)

ですが、昔、後輩アナウンサーが、お盆のお墓参りのニュースで、

「お墓に線香を手向け」

という原稿の中の「線香(セ\ンコー)」(頭高アクセント)を、「中高アクセント」で読んでしまって、

「お墓に『先公』を手向け」

てしまったことがありました。

グーグル検索では(4月17日)、

「先公・教師」= 2万3800件

「ズベ公」  =12万1000件

「ポリ公」  =42万4000件

でした。

 

(2024、4、17)