小林製薬の「紅麹」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、死者が1人出ていたことが分かったと、3月26日の各紙夕刊が伝えました。(その後、死者は5人になり、100人以上が入院と伝えられています)
その「紅麹」の表記が各紙バラバラなのです。
(見出し) (リード・本記)
<読売>「紅麴」 「紅麴(べにこうじ)」
<朝日>「紅麴」 「紅麴(こうじ)」
<毎日>「紅こうじ」
<産経>「紅麹」 「紅麹(こうじ)」
<日経>「紅麹」 「紅麹(こうじ)=あとルビ」
「こうじ」と「平仮名」で書いたのは「毎日新聞」だけですが、実は漢字で書いた残りの新聞も「字体」が違います。
「読売・朝日」は「旧字体」(正字体)の「麴」
「産経・日経」は「略字体」の「麹」
で、「麦」が簡単かどうかの違いです。
原則は「常用漢字ではない漢字=表外字」は、「旧字体(正字体)を使う」ことになっていて、その意味では「読売・朝日」が使ったほうの「麴」を使うはずなのですが、
「社によって決まりが違う」
のでしょう。
また、「ルビの振り方」も違います。
「読売」は、熟語全体に「べにこうじ」と振りましたが、「朝日・産経」は「麴」「麹」にだけ「こうじ」と「横にルビ」を振りました。「日経」も「麹」にルビを振っていますが、漢字の「横」ではなく「後ろ」に振る形でした。
きょうの「ミヤネ屋」でも放送しましたが、事態は気にしてなかったなあと思って確認したら、「紅麹(べにこうじ)」
で「簡単な麦」を使った「麹」でした。
そして実は「小林製薬」の「商品名」は、
「紅麹」
と「略字体」が使われているので、「読売新聞」と「朝日新聞」は、
「商品名」 =紅麹
「一般名詞」=紅麴
と「2つの字体」を使い分けていました。面倒くさ!(大変だわ。)
「毎日新聞」も
「商品名」 =紅麹
「一般名詞」=紅こうじ
と使い分けていました。
しかし、こんなの気にしている人って、世の中にどのぐらいいるんだろうか?


