9372「卒ラン・学ラン」

2024 . 4 . 17

9372

 

 

4月15日の日本テレビ「月曜から夜ふかし」で、大阪・岸和田の刺繍屋さんを取材していました。その店には、中学校の卒業式を控えて、

「卒ラン」

を注文して受け取る人たちの姿がありました。「卒ラン」とは、

「卒業式用に向けた特別のフレーズや文様を縫い込んだ学生服のこと」

で、色は、黒のほか白や赤などもありました。

「卒業式用の学ラン」

を略して、「卒ラン」なんですね。お値段は、

「5万円」「24万円」

と、かなり高額です。これまでにためたお年玉を使ったり、お母さんに出してもらったりのようですが、お年玉、そんなにたまるのか?

「高額」なのは、そりゃあ手仕事ですし、

「晴れ着」(着物)

並みのお値段がします。着物はもっと高いものもありますが。

そもそも、なぜ「学生服」を、

「学ラン」

と言うのか?これは辞書に載っているでしょうか?

「三省堂国語辞典・第八版」を引くと、載っていました!

 

*「学ラン」=(俗)(1)つめえりの学生服。(2)たけの長い上着、だぶだぶなズボンの学生服【由来】(ランは洋服の俗語。江戸時代、オランダ人【=蘭】が着たから。)

 

えーそうだったの!?

知りませんでした。「オランダ(蘭)」からきているのか。

だとすると、同じ「オランダ」から来たと思われる、

「ランドセル」

の「ラン」も同じなの?これも引いてみよう。

 

*「ランドセル」=(オransel=背嚢(はいのう))小学生などが学用品をいれてせおうかばん。

 

うーん、「ランドセル」が「オランダ語由来」というのは共通点でしたが、そもそも「ランセル」と現地のオランダ語で言うので、これはちょっと違うかな。惜しい!

学校関係の「ラン」が「オランダ」と関係しているというのは、勉強になりました。

「蘭学」の伝統ですかね?

「♪ピッチピッチ、ジャブジャブ、ランランラン」

は関係ないか。

 

(2024、4、16)