2月20日朝の日本テレビ「ZIP!」を見ていたら、女性リポーターが、
「カボチャのおいしさを逃さない」
というのを、
「にがさない」
と言っていました。しかしこれ、正しくは、
「のがさない」
じゃないですかね。
似ていますが、ニュアンスが違います。意味の違いについて考えてみました。(「にがす」「のがす」は「平仮名」で書きますね。)
*「にがす」
「小鳥(・魚)をにがす」「犯人を取りにがす」というように、
「人や動物など捕まえていた身柄を、その支配下から外に出す」
ような場合に使いますね。あ、
「排気管から煙をにがす」
のように「人や動物以外」にも使うか。
*「逃(のが)す」
「チャンスをのがす」「優勝をのがす」のように、どちらかと言うと、
「人以外、抽象的なもの」
に使い、
「捕まえようとしたのに、捕まえられなかった状態」
ですかね。
「うまみをのがさない」
の「うまみ」も「抽象的」ですよね。これは、
「うまみを、捕まえた状態のままにすること」
ですね。また、
「見のがす」
とは言っても、
「見にがす」
とは言わないな。
ここで辞書を引いてみましょう。「精選版日本国語大辞典」。
*「にがす」=(1)捕まえていたものを放してやる。逃げるにまかせる。また、捕まえていたものに逃げられる。のがす。(2)捕まえようとしたものに逃げられる。捕まえそこなう。のがす。(3)略。(例)にがした魚は大きい。
この「にがした魚は大きい」は(2)の意味ですよね。
「のがした魚」
とは言いませんね。
*「のがす」=(1)にがす。にげさせる。失する。逸する。(2)危機・災難などから免れさせる。救う。
あ、そうか、
「危機からのがれた」
というのは、
「危機からにげた」
とは言わないですね。
「網の目を潜り抜けるようにして避ける・よける」
ですね。やはり微妙に使い方は違いますね。
こういう微妙なニュアンスを、伝え手はみんな、身に着けてほしいよなあ。


