「セクシー田中さん」などの作品で知られる漫画家の「芦原妃名子さん」が亡くなりました。謹んで哀悼の意を表します。
さて、この、
「芦原」
という名字の読み方、アクセントですが、
- ア/シ\ハラ(中高アクセント)
- ア/シハラ(平板アクセント)
のどちらか?と質問を受けました。聞いてきた本人・N君は、
(2)ア/シハラ
だと思っていたそうなのですが、日本テレビのお昼のニュースで、女性アナウンサーが、
- ア/シ\ハラ
と読んでいたというのです。昔、関西経済連合会会長(関西電力社長)で、
「芦原義重」
という人がいて、この人のことは「平板アクセント」で、
(2)ア/シハラ・ヨ/シ\シゲ
とニュースで読んでいたことを思い出しましたが、結論から言うと、
「どちらでもよい」
んじゃないのかなと思って、そう言いました。放送後に、
「○原」
という名字の人のアクセント(4拍)について考えてみたら、次のようになりました
(1)「○/○\○○」(中高アクセント)
相原、鮎原、岩原、上原、川原、砂原、高原、立原、西原、平原、山原
(2)「○/○○○」(平板アクセント)
石原、柏原
(3)「○\○○○(頭高アクセント)
相原、大原
というように、圧倒的に、
(1)「○/○\○○」(中高アクセント)
が多いですね。それに従うと「芦原」も「(1)ア/シ\ハラ」かなあ?
でも「(2)「○/○○○」(平板アクセント)の2つの名字は、共に、
「○/シハラ」
となっていて、「ハラ」の前が「シ」ですよね。そうすると「アシハラ」も「○シハラ」のアクセントと考えれば、(2)「○/○○○」(平板アクセント)の仲間で、
「ア/シハラ」
かな?あ、しかし「○シハラ」でも「西原」は(1)「○/○\○○」(中高アクセント)だしなあ・・・謎は深まるばかりです。
と、ここまで書いて読み返して思ったのは、
「石原、岩原、上原、大原、柏原、川原、砂原、平原、山原」
を「人の名字」ではなくて「普通名詞」として発音すると、
「全部、平板アクセントになる」
ということです。それで思い出したのは、
「新幹線の名前」
のことで、
「はやて」「さくら」
という「新幹線の名前」は、「頭高アクセント」で、
「ハ\ヤテ」「サ\クラ」
と一般に言われます。人名で「フーテンの寅さんの妹」も「サ\クラ」と「頭高アクセント」です。でも、どちらも「一般名詞」で読むと、「平板アクセント」で、
「ハ/ヤテ」「サ/クラ」
ですよね。つまり、
「『一般名詞』で『平板アクセント』のものは、『人名や乗り物の名前のような固有名詞』になると『頭高アクセント』『中高アクセント』という『起伏型アクセント』となって、『一般名詞と区別する傾向』がある」
ということなのではないでしょうか?
どうでしょう、これは?


