9271「放火殺人か?殺人放火か?」

2024 . 1 . 19

9271

 

山梨県甲府市で、2021年に当時19歳の「特定少年」が、片思いの女性の両親を殺し、妹にケガをさせた上、その家に火を放った事件の判決公判が開かれ、甲府地裁は求刑通り、「死刑判決」

を言い渡しました。この事件を指して、

「殺人放火事件」

とテロップの発注が出て来ましたが、普通は、

「放火殺人事件」

なのではないか?と思ってそう直しました。ただ、普通「放火殺人」と言う場合は、

「放火によって相手を殺した場合」

に言うと思うのですが、今回は、

「殺人を行った後に、(恐らく)証拠隠滅を図って火を放った」

ので、

「犯行の順番で言うと、『殺人放火』」

なのかなと思い、でも「殺人」と「放火」という別の犯罪なので、「・」を入れて

「殺人・放火事件」

として放送しました。

放送後に、テレビ・通信・新聞各社はどうしたか、ネット検索したところ、以下のようなことでした。

*「放火殺人」=読売新聞(見出し)、テレ朝(昼ニュース)

*「殺人放火」=NHK、TBS、日テレ、テレ朝(朝7時45分)、フジテレビ、テレビ山梨、読売新聞(本文)、朝日新聞、産経新聞、山梨日日新聞、中日新聞、時事通信

という感じで「殺人放火」のほうが多かったです。混在しているところもありましたが。

また、グーグル検索(1月18日)での出現回数は、

「放火殺人事件」=24万7000件

「殺人放火事件」= 7万3800件

「殺人・放火事件」=7万5700件

で、やはり「事件名」としては「放火殺人」のほうが3倍以上、出て来ました。そして、

「放火殺人」 =36万6000件

「殺人放火」 =55万8000件

「殺人・放火」=55万8000件

で、こちらは「殺人放火」のほうが多く出て来たのでした。

 

(2024、1、18)