11月27日の「ミヤネ屋」で、愛知・名古屋市内のマンションで貴金属買い取り店の42歳の男性店長の遺体が見つかった事件で、29歳の女が逮捕されたというニュースを放送しました。その中で、男性店長の遺体は、
「毛布に包まれていた」
という表記と、
「毛布にくるまれていた」
という表記があり、漢字の、
「包まれて」
を「平仮名」の、
「くるまれて」
に直しました。ここで問題は「つつむ」と「くるむ」は共に、
「包む」
と書けますが(ただし「くるむ」という読みは、常用漢字表には載っていない「表外訓」です)、“意味の違い”はどういうものなのか?ということです。
「大体、『毛布』は『くるむ』だね。赤ちゃんをくるむ『おくるみ』もそうだし、『毛布にくるまって』と言うし、『人間』は『くるむ』で、その他のものは『つつむ』かな。『つつむ』のほうが、範囲が広いよね。」
と言って実際に、国語語辞典を引いてみたのですが、それほどはっきりとは、違いは書かれていません。
「よおし、そんじゃあ、俺が調べて書くかな!」
そんなことを、テロップのオペレーターに話していたら、その彼が、
「道浦さん、もうすでに書いてはりますよ」
と。彼の示すスマホを見ると、
「平成ことば事情2943『くるむ』と『つつむ』」
という項目がありました。「2007年8月」に書いていました。もう「16年前」か!
そして、そこには大体おんなじことが書かれていて、辞書も引いていました。ただ、そこでの結論は、
「厚手のものは『くるむ』、薄手のもので、細かく折り畳めるものは『つつむ』」
というような結論でしたので、着地点は少し違うのかもしれませんね。そちらも、読んでみてくださいね。
(2023、11、27)


