9209「ゲトってきた」

2023 . 11 . 28

9209

 

 

11月25日の東京FМ「リリー・フランキーのスナックラジオ」を聞いていたら、3週間ぶり出演でアメリカ帰りの「BABA(バビ)さん」が、また「若者語」なのか「俗語」なのかわからない、聞き慣れない言葉を話していました。それは、

「ゲトってきた」

というものです。「ゲド戦記」ではありません。少しだけ翻訳すると、

「ゲットして来た」

がさらに進化した形ではないかと思います。つまり、

「ゲットする」→「ゲトる」→「ゲトってきた」

に変化したのでしょうね。グーグル検索(11月27日)では、

「ゲトる」   =  1万2200件

「ゲトってきた」=    3190件

「ゲットする」=1670万0000件

でした。

「ゲトる」の検索で最初に出て来たサイト「コトワカ/KOTOWAK(言葉の意味が3秒でわかる用語辞書メディア)」(2020年12月8日)によると、「ゲトる」の意味は、

「欲しいものを手に入れる」

だそうで、2000年代初頭から使われている若者言葉なのだそうです。語源はやはり、

「『ゲットする』を略した言葉が『ゲトる』」

で、使い方は、

「ゲトった」「ゲトりたい」「ゲトれるかなぁ」

などと活用するそうです。「ゲトってきた」もその一例ですね。

もう「ゲットする」は「若者言葉」でさえない「基本単語」となっていて、「現代の若者言葉」は「ゲトる」なのでしょうかねえ…。「ゲソ」っとしますねえ…「ゲソる」?

一応、確認のために「ミヤネ屋」ADの若者たち(20代前半)4人ほどに、

「『ゲトる』って使う?『お菓子、ゲトってきた』とか」

と聞いたら、

「えー、使わないです」

「何て言うの?」

「普通に『お菓子、取ってきた』って言います」

「そうなんか。『ゲットする』は使う?」

「うーん、それも使いません。意味は分かるけど」

「本当?これ『若者言葉』やねんけどな。2000年代初めから使われてるらしいで」

「あー、私ら生まれた頃や。私ら『Z世代』は、そんなの使いませんよ。」

「そうか!新情報、ありがとう!」

思えば「BABA(バビ)さん」は「30代前半」でした。彼女も「20代」ではないのです。そして「2000年代初めに思春期」だったのですね。

さらにもう一人、20代半ばの女性ADに聞くと

「『ゲトる』は知りませんけど『ゲットする』は使います。私『ゲーム』(クレーンゲーム)とかやるし、そのときに『ゲットだぜ』って言います。アニメでもいっぱい出て来ます。」

「そうか、そもそも『ゲットだぜ』がはやったのは『ポケモン』からだもんなあ。そういうのが好きな人は『ゲットする』は使うんだね」

という結論に落ち着きました。

 

(2023、11、27)