9152「マイクを置く」

2023 . 10 . 10

9152

 

 

千葉ロッテマリーンズの球場の「ウグイス嬢」である、

「谷保 恵美さん」

が、10月7日の試合で「引退」しました。

1990年に球団職員として入って、2年目の1991年から「ウグイス嬢(場内アナウンス担当)」に。以来、名物ウグイス嬢として人気だったそうです。

その谷保さん「引退」の記事が9月26日の「日刊スポーツ」のネット記事に出ていました。見出しは、

「【ロッテ】『サブロ~』名物アナウンス谷保恵美さん 今季限りでマイク置く決断 33年目ピリオド」

というものでした。この「引退」を表す表現が、

「マイク置く」

だったのです。でも、「歌手」の「ワイヤレスマイク」と違って、

「マイクは手に持っていない」

ので、「マイクを置く」ことはできないのでは?と思いました、即物的ですが。そこは、

「山口百恵とは違う」

のですね。

実際、谷保さんの最後のアナウンスの様子を、10月10日の日本テレビ「news every.」で見ましたが、感極まったのでしょう、少し涙で嗚咽してしまっていました。そして最後のアナウンスが終わったら、

「マイクのスイッチを切って」

いました。我々、アナウンサーは、

「カフを切る」

と言いますが、「最後のカフを切った」訳ですね。「カフ」は「咳」、つまり、

「咳をする際に、マイクをオフにするスイッチのこと」

です。

33年、実に2100試合ものアナウンスを担当した谷保さん、試合後のセレモニーを見ていたら、スタンドのファンが

「鉄人」

と書かれたプラカードを持っていました。まさに「鉄人」ですね。継続は力なり!

お疲れ様でした!!

 

 

(2023、10、10)

(追記)

ロッテが「シーズン2位」となって、本拠地でのクライマックスシリーズに出場となったことで、「谷保さんの引退ゲーム」は先延ばしになりました。

そしてオリックスとの日本シリーズ出場をかけての京セラドーム大阪での試合で勝って「日本シリーズ出場」となれば、さらに引退ゲームは「先延ばし」となるかもしれませんね。

(2023、10、18)