もう2年前になりますが、2021年10月18日に「ミヤネ屋」で「英国王室」と他国の「王室」を取り上げました。その中に、
「モナコ公国」
がありました。「国王」に当たる人は「王国」ではなく「公国」なので、
「〇〇公」
としましたが、その子どもたちは、
「公子」「公女」
にすべきかどうか?について相談しました。その際の結論は、
「『英国』に合わせて、子どもたちは『皇太子』『王子』『王女』とする。」
でした。
本当は「英国」も、
「王国」
なので、
「女王」(当時は「エリザベス女王」。今は「チャールズ国王」)
となっています。ですから「チャールズ」は、
「王太子」(当時。今は「ウィリアム皇太子」)
なのですが、新聞・放送では、日本の「皇室」になぞらえて、
「皇太子」
としています。しかし、その子どもたちは、「王国」なので
「王子」(当時「ウィリアム王子」「ヘンリー王子」)
というように「王子」を使っていて、この「ねじれパターン」が定着しています。
一方「公国」はめったに出て来ず、「公子」「公女」はなじまないので、「英国」にならって、
「皇太子」「王子」「王女」
でいけば、いいのではないか?という話をしたのでした。
ところが。
「ミヤネ屋」の視聴者はレベルが高いです!翌日、視聴者センターに、
「『モナコ公国』なのに、ナレーターが、『王妃』と読んでいたが、正しくは『公妃』なのではないのか?」
というご指摘が入りました。視聴者のご指摘通りなのですね。ただ確かに「公国」なので正しくは、
「公妃」
ですが、聞き慣れないので「公」は取って、
「妃」
にしていたのですが、1か所だけ「王妃」になっていたようでした。
つまり「2021年時点では、以下のようなことでした。
( )内は本来の呼称。
【日本】 【王国(英国など)】 【モナコ公国】
天皇・皇后 王【女王】・王妃【殿下】 公・(公妃→)妃
皇室・皇族 王室・王族 (公室・公族→)王室・王族
皇太子 (王太子→)皇太子 (公太子→)皇太子
皇子・皇女 王子・王女 (公子・公女→)王子・王女
実は「公子」「公女」は、子どもの頃に読んだ本で、
「小公子」「小公女」
では出て来ましたが、あれは「公国」の話だったんですね。しかし「小公子」「小公女」はあっても、
「小王子」「小王女」
はないなあ。
ちなみに、「王」の下の「爵位」には5段階ありまして、上から順に、
「公爵」→「侯爵」→「伯爵」→「子爵」→「男爵」
で、これを覚えるのに、
「公(こう)侯(こう)伯(はく)子(し)男(だん)」
であると、小学生の頃に親から聞きました。
・・・で、2年経って先日また「モナコ公国」を「ミヤネ屋」で取り上げたのですが、今回は、
「公位継承順位」
という言葉も使ったので、正しく、
「公子」「公女」
としたのでした。しかし「公太子」は「皇太子」にしました。
「ねじれ」は、解消できていません。


