9月27日の日本テレビ「ZIP」で、
「高見えコーデ・高見えファッション」
という特集をしていました。「高見え」に関しては「令和ことば事情9130高見え2」で書きましたので、今回は、
「透け感」
という言葉についてです。
ちょっと透けている生地の服のことですよね。胸元、肩口、スカートの裾など、女性のファッションでは、ありますね。男性では、あまり目にしませんが。
これは「三省堂国語辞典・第八版」に載っているか?引いてみましたが、「すげがさ(菅笠)」と「スケジューラー」は載っていましたが、その間に「透け感」はまだ載っていませんでした。
「明鏡国語辞典・第三版」も「すげがさ(菅笠)」と「すけこまし」(!)は載っていましたが、その間に「透け感」は載っていませんでした。
「新明解国語辞典・第八版」と「岩波国語辞典・第八版」は「すげがさ(菅笠)」と「スケジュール」は載っていましたが、その間に「透け感」は載っていませんでした。
あれ?ちょっと待てよ。「透け感」「透け」はなくても、
「透ける」
は載っているよな。そこに載っているかも…と思って、もう一度「三省堂国語辞典・第八版」で、今度は「透ける」を引くと、はたしてその語釈の中に、
*【名詞】透け(例)透け感
と載っていました!さすが!
「明鏡国語辞典・第三版」「新明解国語辞典・第八版」「岩波国語辞典・第八版」は「透ける」は載っていましたが「透け」も「透け感」も載っていませんでした。
そうだ、もっと大きい辞書はどうか?
「広辞苑・第七版」には、「すげがり(菅刈り)」と「すけき(隙)」の間に「透け感」は載っていませんでした。
「大辞林・第四版」を引くと…なんと載っていました、「透け感」が「見出し」で!
*「透け感」=【俗語】透き通るように見える生地の持つ感触。服飾用のものについていう。(例)透け感のある素材
その通りですね!やはり、これぐらい大きな辞書には載せられるけど、小さい辞書では拾い切れない感じの語彙なのですね。「三国」は工夫して載せていると。
この「透け感」という言葉、「ミヤネ屋」の女性スタッフに聞くと、
「よく使いますね」
とのことでした。
グーグル検索では(10月2日)、
「透け感」=2010万件
も出て来ました!すごい。そのトップに出て来た「goo辞書」によると、
*「透け感」=透けて見える感じ。特に、重ね着をした際の透け具合。(例)「ブラウスの透け感を活かす」「素材は透け感のあるシフォン生地」(出典:デジタル大辞泉(小学館)」
とありました。あれ?「デジタル大辞泉」にも載っているのか。ネットの辞書には載せやすいでしょうね。


