「令和ことば事情9125」で「人生に詰んだアイドル」の「詰んだ」について書きましたが、先日見た、テレビゲームで自動車レースをやっている男の子が本物のレーサーになる様子を描いた映画、
「グランツーリスモ」
で、プロのレーサーに挑戦する競争に失敗したと思われたシーンでのセリフに、
「詰んだ」
が使われていました。
「終わった」
という意味でしょう。もちろんこれは、
「将棋の用語」
からきていますよね。「三省堂国語辞典・第八版」の「詰む」の2番目の意味によると、
「【将棋】王将が動けなくなる。勝負がつく」
とあります。
そして、先日発表された、
「文化庁の2022年度国語に関する世論調査」
のアンケートで、「詰んだ」も「新しい表現」として取り上げられていました。
それによると、
「どうしようもなくなった」
という意味の「詰んだ」に関して、
「気にならない」=66、5%
「使うことがある」=30、5%
という結果が出ていました。もう、かなり広まっていると考えていいのかな。
「三省堂国語辞典・第八版」には「詰む」の3番目の意味として、
「(俗語)(どうしようもなくなって)終わる(例)人生詰んだ」
とありました。
(2023、10、6)


