9148「詰んだ」

2023 . 10 . 6

9148

 

 

「令和ことば事情9125」で「人生に詰んだアイドル」の「詰んだ」について書きましたが、先日見た、テレビゲームで自動車レースをやっている男の子が本物のレーサーになる様子を描いた映画、

「グランツーリスモ」

で、プロのレーサーに挑戦する競争に失敗したと思われたシーンでのセリフに、

「詰んだ」

が使われていました。

「終わった」

という意味でしょう。もちろんこれは、

「将棋の用語」

からきていますよね。「三省堂国語辞典・第八版」の「詰む」の2番目の意味によると、

「【将棋】王将が動けなくなる。勝負がつく」

とあります。

そして、先日発表された、

「文化庁の2022年度国語に関する世論調査」

のアンケートで、「詰んだ」も「新しい表現」として取り上げられていました。

それによると、

「どうしようもなくなった」

という意味の「詰んだ」に関して、

「気にならない」=66、5%

「使うことがある」=30、5%

という結果が出ていました。もう、かなり広まっていると考えていいのかな。

「三省堂国語辞典・第八版」には「詰む」の3番目の意味として、

「(俗語)(どうしようもなくなって)終わる(例)人生詰んだ」

とありました。

 

(2023、10、6)