「令和ことば事情9122ギャン泣き」で、
「『ギャン泣き』、使いますよ」
と答えてくれた澤口アナウンサーがその際に、もう一つ「よく使う若者言葉」として挙げたのが、
「ガンダ」
でした。「平板アクセント」で、
「ガ/ンダ」
だそうです。聞いたことがない言葉でした。
「ガンダムだってねえ」
「おう!ガンダの生まれよ!」
それは「ガンダ」じゃなくて、
「神田(カ/ンダ)」
ですね。そんな感じの「平板アクセント」です。「ガンダム」でも「神田」でもありません。
「どういう意味?どういうふうに使うの?」
と聞くと、
「意味は『頑張ってダッシュで行くこと』です。『寝坊してガンダで駅へ向かった』っていうふうに使います。」
と。やっぱり、
「ガンダで向かうのは、神田駅では?」
と少し思いましたが、ここは大阪です、口には出しませんでした。(エライ!)
「ミヤネ屋」の若い女性スタッフに、
「『ガンダ』って言葉、使う?」
と聞いたら、
「使わないですけど、意味はわかります。『ガンダッシュ』ですよね」
「その『ガン』ってのは『ガン見』の『ガン』みたいに強調した感じ?」
「そうですね、たぶん」
「澤口アナは『頑張ってダッシュする』の『ガン』って言ってたけど」
「フフフ、それは・・・」
というようなことでした。
この言葉は、いくら何でも「三省堂国語辞典」には載っていないでしょう・・・
載っていませんでした。俗語も俗語、「若者言葉」ですからね。
グーグル検索では(9月27日)、
「ガンダ」=205万件
も出て来ました。
「おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア」
という枕詞のついたサイト「Oggi.jp」では、「2020年11月22日」に、
「謎の流行語『ガンダ』ってなんだ? 例文・類語から『ガンダム』との関係についてまでご紹介」
というタイトルの記事が載っていました。それによると、「ガンダ」の由来は、
『「ガンダ」の元の言葉である「ガンダッシュ」は、「ガンガンダッシュする」ことを指しています。「ガン」は、「すごく、思いっきり」といった強調を表す「ガンガン」の省略形です。「ガン見」「ガン無視」などの「ガン」も同様にここからきています。それに「ダッシュ」に付け加えることで、尋常ではない勢いで走る様子を表しているのです』
そして、例文も挙げていました。
「ガンダしたから、チャイムに間に合った」
「今からガンダで向かうね」
「仕事終わりにガンダでディズニー」
なるほど、やはり「ガン見」「ガン無視」の「ガン」で、元は、
「ガンガン」
か。そうすると、
「頑張って」
も、関係ないとまでは言えないかもしれませんね。「ガンガン」は「頑張る」ですからね。
いやあ、「若者言葉」、元気じゃないですか!
でもこれって、
「女性(特有)の言葉」
かな?そんな感じがする。
ちなみに、ことし大学に入ったばかりの娘に、
「『ガンダ』って言葉、知ってる?」
と聞いたら、最初、
「知らーん」
と言っていましたが、意味を説明したら、
「ああ、聞いたことある。けど、だいぶ前に流行った言葉とちゃう?」
という言葉が返ってきました・・・。そうなのか。
このサイトは、他にも「若者言葉」を紹介していましたので、詳しくはこちらをご覧ください。https://oggi.jp/6359845


