もう世の中「お盆休みモード」に片足突っ込んでいるようで、朝の通勤電車も、お休みで出かける人、子連れの方が目立ちます。きょうも少学1年生ぐらいと4歳ぐらいの男の子を連れた家族連れを見かけました。
そのお兄ちゃんの方、小学1年生ぐらいの男の子が、
「あ、特急!淀屋橋(よどやばし)ゆき!」
と言ったら、負けじと4歳ぐらいの弟も「淀屋橋ゆき」と言いたかったのでしょうが、口から出て来た言葉は、
「よどばやしゆき」
でした。かわいいなあ。「や」と「ば」が入れ替わってしまったんですね。
「音位転換(メタテシス)」
という現象ですね。
「たかしまや」(高島屋)→「たかしやま」
のような感じ。この子、京阪の、
「せんばやし(千林)」
だったら、
「せんやばし」
と言ってしまうのかな?
そんな中で、「音位転換した語」の方が定着してしまうこともありますね。
「あらたし」(新しい)→「あたらし」
「さんざか」(山茶花)→「さざんか」
「あきばはら」(秋葉原)→「あきはばら」
「しだらない」→「だらしない」
のような例も。
そんなことをフェイスブックに書いたら、合唱関係の友人から、
「うちの娘は、『おてつだい(お手伝い)』を『おてだいつ』と言います」
という書き込みが。これは初めて聞いたケースです!
もしかしたら、
「『5文字』の言葉の後半が、間違って入れ替わってしまう傾向があるのかも」
と思いました。
また、「平成ことば事情6890」で書いた、
「タイポグリセミア現象」
も、ちょっと関係あるのかな?
「間違った語順」で書かれていても「正しく読んでしまう」というもので、たとえば、
「かたむつり」
と書かれているのに、
「かたつむり」
と正しく読んでしまうというようなものです。
これを使った、富山県高岡市にある「どら焼き」の老舗「中尾清月堂」の広告が、凄かったんです。
「みまなさに だじいな おらしせ。
こたのび なかおせいげどつう が
ぜたっいに ばれない ように
どやらきの リニュアールを
おなこいました。」
間違いだらけのこの文章を、我々は、
「みなさまに だいじな おしらせ。
このたび なかおせいげつどう が
ぜったいに ばれない ように
どらやきの リニュアールを
おこないました。」
と読んでしまうと。ある意味、すごいですよねえ、人間の脳って!


