9043「歌舞伎の『幕が開いた』の読み方」

2023 . 7 . 13

9043

 

 

7月3日の「ミヤネ屋」の放送の前にディレクターが、

「歌舞伎は『幕が開いた』は『あいた』か?『ひらいた』か?どちらで読めばいいでしょうか?」

と質問してきました。私は少し考えて、

「『あいた』で。」

と答えました。「芝居」は、

「幕開(あ)き」

と言いますしね。一般用語で「始まること」は、

「幕開(あ)け」

ですが、いずれにせよ「ひらく」ではなく「あく」ですね。

舞台の「幕」自体は、「歌舞伎」のように「和風」のものは、

「左右に開き」

ます。

「右から左」「左から右」「中央から左右へ(観音開き)」

という違いはあれど、

「左右=横の動き」

は変わりません。

それに対して、「西洋の音楽や演劇」などの幕は、

「上がる・下りる」

というように、

「上下=縦の動き」

になって、角度が「90度」違います。「上下」であれば、

「幕がひらく」

とも言うかもしれませんが、普通は、

「幕が上がる・下りる」

ですね。言葉によってその「幕の動き」を感じると、

「その舞台で演じられるもの(内容・コンテンツ)」

も、イメージできるかもしれませんよね。だから、

「比喩として、どちらの幕を使うのか」

ということも大切ですね。

 

(2023、7、11)