9016「『豹』の訓読みは?」

2023 . 7 . 5

9016

 

「豹変」

という言葉があります。

「ひょうへん」

と読みますね。

この「豹」は「豹外字」ではなく「表外字」、つまり、

「常用漢字表に載っていない漢字」

です。で、「豹変」の「豹(ひょう)」は、

「音読み」

だと思いますが、そうすると「訓読み」は何でしょうか?

たとえば、動物の名前の漢字では、

「犬」→「音読み」=ケン 、「訓読み」=いぬ

「猫」→「音読み」=ビョウ、「訓読み」=ねこ

「猿」→「音読み」=エン 、「訓読み」=さる

などから考えると、実は「豹」を「ひょう」と読むのは、

「訓読み」

ではないか?と思ってしまいますね。でも「豹変」の「豹」は明らかに「音読み」ですよね。動物の「豹」も「音読み」なのでしょうか?

「ヒョー」

っと素早く動く「擬態語」が、この動物の名前になったのではないでしょうか?だから「音読み」なのでは?

こういうときは、久々登場のこれだな、『新潮日本語漢字辞典』!!

引いてみました。・・・やはり、

「音読み」

でした。「訓読み」はありません。でも、

「ヒョウ柄のシャツ」

などで、特に大阪では(?)「訓読み並み」になじんでいる「言葉」だとは思いますが、漢字は「常用漢字ではない」ということですね。

 

(2023、7、4)