9036「うだるような暑さ」

2023 . 7 . 11

9036

 

 

7月10日。7月上旬が早くも終わろうとしています。

きょうは九州では集中豪雨・・・各地で「猛暑日」を記録し、まさに、

「うだるような暑さ」

となりました。これを漢字で書くと、

「茹だるような暑さ」

です。つまり、

「うだる」=「茹だる」(自動詞)

です。「茹でる」は、

「うでる」「ゆでる」(他動詞)

両方読めますし、同じ意味です。

「YUDARU」

「 UDARU」

「ゆだる」から最初の「Y」が脱落しただけのものが「うだる」ですね。

でもどちらかと言うと、

「ゆでる」

のほうが現代語っぽくって、

「うでる」

は少し古いイメージがあります。一般的には、

「ゆで卵」

と言い、

「うで卵」

は、以前の「新明解国語辞典」でいうところの、

「老人語」

のような。でも「うだるような暑さ」は「うだる」だなあ。

「ゆだるような暑さ」

とも言えるはずですが、それはあまり耳にしない気がします。

「ゆでる」>「うでる」

なのに、

「ゆだるような」<「うだるような」

というイメージがあります。なぜでしょうか?

グーグル検索では(7月10日)

「うだるような暑さ」=33万9000件

「ゆだるような暑さ」=    794件

で、やはり圧倒的に、

「うだるような暑さ」

が使われていますね。

これは「うだるような暑さ」の「うだる」が、

「茹だる」=「ゆだる」

だということが、あまり意識されておらず、「暑さ」に関しては、

「『うだるような暑さ』という成句」

になってしまっているからではないでしょうか?

一方、漢字で表記する、

「茹だるような暑さ」= 2万9700件

でした。そこそこ使われていますが、「平仮名」の「うだるような暑さ」の、

「10分の1以下」

です。「茹」が「常用漢字ではない(表外字)」ことも影響しているでしょうね。

あ、7月7日が「二十四節季」の「小暑」だったので、もう、

「暑中お見舞い申し上げます」

と言っていいんですね。

 

(2023、7、10)