「雑居ビル」
というと、
「一つのビルの中に、いろんな会社の事務所やらいろんな業種のお店やら雑多な種類の店舗などが入っているビル」
というイメージがあります。
ビル1棟が「1つの会社のオフィス」だったり、「1つの名前の下の商業施設」のビルよりは、迷路のような感じがあるのが「雑居ビル」ですかね?
ただ、ニュースにおいては、事件や事故があったときに、
「現場は〇〇の雑居ビルで」
と報じられることが多く、
「何となく、イメージダウンにつながっている感じ」
が、しなくもありません。でも一般的には、事件や事故以外の場合も「雑居ビル」という言葉は普通に使われているのですが。
こういう言葉の扱いって難しいですねえ…。
「三省堂国語辞典・第八版」で「雑居」を引くと、
- いろいろの人がいっしょに<住む/いる>こと。(例)両国雑居の地、雑居房(=複数の受刑者を入れる部屋(⇔独房)
- 一つの建物にいろいろの店・会社がはいること。(例)雑居ビル
- いろいろのものがいっしょにあること。(例)異質なものが雑居する
で、この(2)の意味の(例)に「雑居ビル」が出ていました。
でもさ、そもそも「日本」という国自体が、
「雑居国」
であり、もっと言えば「地球」が、
「雑居惑星」
なのじゃないのかなあ…。
(2023、6、14)


