5月8日、兵庫県伊丹市の天神川で堤防が決壊して、水と土砂があふれました。
そのニュースを「ミヤネ屋」でお伝えしましたが、その際に、
「越水」
という言葉が出て来ました。似た言葉には、
「溢水(いっすい)」
という言葉もありますが、意味の違いはどうなんでしょうか?調べてみました。
「広辞苑」を引くと、
*「溢水」=水があふれる出ること。また、あふれさせること。
と載っていましたが、「越水」は載っていませんでした。「精選版日本国語大辞典」も同様です。
「明鏡国語辞典」も、
*「溢水」=水があふれ出ること。(例)堤防が切れて溢水する。
は載っていましたが「越水」は載っていませんでした。
「新明解国語辞典」には「溢水」も「越水」も載っていました!
*「溢水」=水があふれること。水をあふれさせること。
*「越水」=川などの水が増水し、堤防を越えて流れ出ること。また、その水。
「三省堂国語辞典」では「溢水」は載っていなくて、「越水」は載っていました。
*「越水」=河川の水が堤防をこえて流れ出ること。また、そのあふれ出る水。(ダム湖の水があふれ出ることにも言う)
とありました。
国土交通省のサイトでこれらの用語を見てみたら、
「洪水」「反乱」「浸水・冠水」と並んで、
「溢水・越水」
についても記されていました。それによると、
「川などの水があふれ出ること。堤防がないところでは『溢水』、堤防のあるところでは『越水』を使う。」
とありました。そうだったのか!
今回は「堤防があるところ」でしたが「決壊」したこによって、
「越水」
したのですね。
一日も早い復旧を望みます。
(2023、5、15)


