8964「爆発と破裂」

2023 . 5 . 10

8964

 

 

東京・足立区の東武鉄道「西新井駅」の自動券売機の前で、コーヒーの缶が破裂するということがありました。それを報じた5月9日の「ミヤネ屋」でテロップをチェックしていたところ、当初、

「爆発を目撃した人」

というテロップがあったのですが、その後ディレクターがあわててやって来て、

「『破裂を目撃した人』に直してください!」

と言っていました。

「爆破→破裂」

への訂正、つまり、

「『爆発』は、火薬やガスが原因で発火し物が破裂する・させること」

で、一方の、

「『破裂』は、そういったものを使わないで(発火しないで)物がはじけて飛び散ること」

なのでしょうか。ただ一般的には、

「大きな破裂」=「爆発」

が使われることもありそうです。「広辞苑」を引くと、

*「爆発」=(1)圧力の急激な発生または解放の結果、熱・光・音などとともに破壊作用を伴う現象。急激な化学反応、核反応、容器の破壊などによって生じる。(2)比喩的に、抑えていた感情などが一度にふきだすこと。(例)怒りが爆発する。

*「破裂」=(1)勢いよくやぶれさけること。さけくだけること。(2)相談がまとまらないこと。談判が成り立たないこと。決裂。

「三省堂国語辞典」は、

*「爆発」=(1)圧力が急に増し、熱・光・音をともなって、とび散ること。(例)爆発物(爆弾など)。(2)まわりにとび散るように、強い勢いであらわれること。(例)不満が爆発する。打線が爆発する(=どんどん打つ)。(3)急に、なみはずれて大きな程度になること。(例)感染爆発(→パンデミック)。爆発的(に売れる/な人気)。

*「破裂」=(1)破れて、さけること(例)内臓破裂で死亡。(2)爆発。(例)爆弾が破裂した。

うーん、爆弾が破裂したら爆発だよなあ、子どもの頃に、

「軍艦軍艦破裂、破裂軍艦沈没」

とやっていた遊びでは、「爆発」ではなく、

「破裂」

を使っていましたね。やはり「類義語」ではあるようです。

 

(2023、5、10)