8949「『わかれへんが』の『が』」

2023 . 4 . 19

8949

 

 

関西弁で、

「そじゃあ、わかれへんが(わからへんが)」

という言い方があります。

「それじゃあ、わからないじゃないか」

という意味です。

 

この「わかれへんが」の、

「が」

ですが、「逆説の『が』」ではありません。関西以外の方にはニュアンスが伝わりにくいかもしれませんが、「が」がなくても意味は同じなので通じます。

この「が」は、どういうことだろうと、ずっと不思議に思っていましたが、ある日、突然ひらめきました。これは、

「『わかれへんがな』の『な』が落ちた形」

なのではないでしょうか?

「がな」

は、

「じゃないか」

というニュアンスの言葉で、少し「強める意味」があるでしょう。

似たようなものには、

「承知だ」

という一見、標準語のような言い方が、実は、

「承知だす」

の、

「だす」

から「す」が落ちた形であるのと似ていますね。「だす」は標準語で言うと、

「です」

だす。

きっと、そうだと思います。

 

(2023、4、18)