2015年4月8日の「ミヤネ屋」の「250ニュース」で、
「待ち伏せた男たち」
というフレーズが出て来て、「うん??」っと引っかかりました。
「待ち伏せ」
という「名詞」はありますが、
「待ち伏せる」
という「動詞」はあるのでしょうか?
「『待ち伏せ』していた男」
ならば分かるのですが。つまり、
「待ち伏せ」(名詞)+「する」(動詞)=「待ち伏せする」
なら納得するのですが。
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こここまで書いて8年が経ちました…。
辞書を引けばよかったんですよ。国語辞典。
『三省堂国語辞典』を引いたら「見出し」に「待ち伏せる」はなく、「待ち伏せ」を引くとその説明の中に、
【動】待ち伏せる(下一)
とありました。『新明解国語辞典』も載っていましたが、『明鏡国語辞典』『岩波国語辞典』『新選国語辞典』は「待ち伏せ」(サ変)しか載っていませんでした。
ところが!
『精選版日本国語大辞典』には、「待ち伏せる」が見出しで立項されていました!
*「待ち伏せる」=(文)まちぶす。めざす相手の来るのを隠れ待つ。
この用例が、なんと、
「浮世草子・世間胸算用(1692)四」
でした。そんなに歴史があるのか!
見てみると、
「大坂よりの帰りをまちふせし所に」
とありました。あれ?この、
「まちふせし」
というのは、
「まちぶせする」
の形であって、
「まちぶせる」
の形ではないような。というか文語の終止形「まちぶす」を活用させると、「下一段活用」だから、
(未)まちぶせ
(連用)まちぶせ・まちぶし
(終止)まちぶす
(連体)まちぶする
(已然)まちぶせれ
(命令)まちぶせろ
かな?(違ったら、ごめんなさい、中学校か高校レベルの文法知識が、もうサビ付いているので…。)この「連用形」の「まちぶせ」に助動詞(?)の「し」が付いたのかな。これはでも「まちぶせ」という名詞に、サ変動詞の文語「す」の連体形「し」がくっついたような感じもあるけど、見た目ではわからないですね。
でも「待ち伏せる」という形は「待ち伏せする」より少ないけど、使われているということか。
そうそう、グーグル検索(4月7日)
「待ち伏せる」 = 9万6800件
「待ち伏せする」=10万8000件
でした。うわー、拮抗してる!


