8926「船頭のアクセント」

2023 . 3 . 30

8926

 

 

3月28日に起きた京都・保津川下りの転覆事故。船頭さん1人が死亡、1人の行方がまだわかっていません(30日午前に、この方とみられる遺体が、事故現場の400m下流で見つかったという「第一報」が入りました。)

この「船頭」のアクセント、

(1)セ/ンド\ー(中高)

(2)セ\ンドー(頭高)

(3)セ/ンドー(平板)

のうち「NHK日本語発音アクセント辞典」には、

(1)「セ/ンド\ー」という「中高アクセント」

しか載っていないのですが、各社の放送を聞いていると記者もアナウンサーも、

(2)「セ\ンドー(頭高)」

(3)「セ/ンドー(平板)」

も使っています。

若い人はこれまで「船頭」という言葉を、聞いたり使ったりしたことがないからではないか?と思いますが、(2)「セ\ンドー(頭高)」は、

「船長(セ\ンチョー)」

との混同かも知れません。

そして地元の保津川遊船企業組合の豊田知八・代表理事は、

(2)「セ\ンドー(中高)」

と言っていたので、もしかしたら、

「関西の方言アクセント」

かもしれません。

でも「頭高」の(2)「セ\ンドー(頭高)」と聞くと、

「千堂あきほ」

「仙道敦子(のぶこ)」

といったタレントさん・序用の名字を思い出してしまいます。いま調べたら、仙道敦子さんは、緒方直人さん(緒形拳さんの息子)と結婚していたんですね!

また、(3)「セ/ンドー(平板)」に聞こえるのは、

「語尾の『ドー』をしっかり伸ばさなくて、『ド』の後で下げたのかどうかが分からないため、『セ/ンド』(平板)に聞こえる」

のかもしれません。

でも(3)「セ/ンドー(平板)」だと、

「扇動」「先導」

のように思ってしまいます。

確かに「時代劇」もテレビであまり放送されなくなり、都会では「渡し舟」に乗る機会もなく、それこそ、

「川下り」

ぐらいでしか「船頭」という仕事(言葉)に接することが無くなっていることが大本にあるのかもしれませんね。

 

(2023、3、30)