1月26日の「ミヤネ屋」で、
「スタックする場面も」
というテロップが出て来ました。大雪の影響で車が動けなくなったというニュースの中継です。この、
「スタック」
というのは聞き慣れない言葉です。「スタッフ」や「アタック」は知っていますが。
国語辞典を引くと、『広辞苑』『明鏡国語辞典』『新選国語辞典』『岩波国語辞典』『現代国語例解辞典』『三省堂現代新国語辞典』『精選版日本国語大辞典』には、
「載っていない」
のですが、新語をいち早く取り入れることで知られる『三省堂国語辞典』には載っていました。
*「スタック」(stuck=stickの過去分詞)車が、雪・ぬかるみなどにタイヤを取られて動けなくなること。(例)川でトラックがスタックする。
また『新明解国語辞典』にも載っていました。
*「スタック」(stuck)自動車などの車輪が空回りするなどして動けなくなること。(例)トラックが泥道でスタックする。
大きな国語辞典である『大辞林』にも載っていました。
*「スタック」(stuck)動かなくなること。動けなくなること。何らかの状況にはまり込んで立ち往生すること。(例)雪道でスタックした車
ということで、私が引いた辞書で「スタック」を載せていたのは、いずれも「三省堂」から出ている3種類でしたが、用例で出て来た「場所」が、
『三省堂国語辞典』=川
『新明解国語辞典』=泥道
『大辞林』 =雪道
で、『大辞林』の用例が今回「ズバリ!」ですね。『三国』の「川」って、どうなんだろうか?4WD車の場合かな?
「スタック」に関しては以前の「ミヤネ屋」でも出て来て説明を補った覚えがあります。
検索してみたら、去年(2022年)の「1月13日」と「1月18日」に出て来ていました。その際は、
「スタックですね」→「(タイヤが雪に埋まる)スタックですね」
「雪でスタックして」→「雪でスタック(動けなくなる)して」
と意味を補ってテロップを出していました。「スタック」の意味としては、「三省堂」の3つの辞書にあるように、
「(自動車の)タイヤが雪などに埋まって、動けなくなること」
なのですが、さすがにそれを全部書くと、
「長くなってしまう」
だからこそ「スタック」という「一言」で表せるのが便利なので、最近はよく使われるようになってきたのでしょう。(昔はそれほど使わなかったので「国語辞典」に載っていなかったのでしょうね。)
そこで「雪に埋まって」という「原因」は省略して、
「動けなくなる」
という「結果・現象」面を補うようにして、この日のテロップは、
「スタックする(動けなくなる)場面も」
としました。


