1月10日の「ミヤネ屋」で、大阪湾河口付近に迷い込んだザトウクジラと思われるクジラについて中継・放送しました。その際にこのクジラが、30分ぐらいごとに、
「潮を吹き上げている」
とテロップが出ていました。
それを見て私は、
「潮を『噴き上げる』ではないか?」
と思いました。私が考えるに、
「吹く」=気体
「噴く」=液体・個体
ではないか?と。そうだとすると、
「潮」=「(海)水」=「液体」
なので、
「噴く」
を使うのではないのか?と思ったのです。
しかし、読売新聞社の「読売スタイルブック2020」も、共同通信社の「記者ハンドブック」も、
「クジラが潮を吹き上げる」
として載っていました。
そうか、つまりクジラは、
「息(=気体)を吐いている」
のであって、その吐き出し口(穴)が「海中」にあるので、
「息が海水と共にふき上がる」
ので、見た目は、
「潮(海水)が噴き上がっている」
ように見えるが本来は、
「息が吹き上がっている」
ということなんですね!納得!
ちなみに、突然おもしろいことがあってこらえきれずに笑ってしまう、
「ふき出す」
という言葉は、
「噴き出す」
です。口から出るのは「息」と「(少量の)唾液」だと思いますが、この場合は、
「息をフーッと吹くような空気の流れ」
ではなく、
「噴出」
という勢いの面を重視したのだと思います。
そうだとすると、「クジラの潮ふき」も勢いよく水を噴出するので、
「潮噴き」
でもよさそうなものなのですが、そこは、これまでの慣例なのかなあ。
(2023、1、11)


