8850「なぜ『一段落』を『ひと段落』と言ってしまうのか?」

2023 . 1 . 31

8850

 

「一段落ついたら休憩しよう」

と言う場合の、

「一段落」の「一」は、正しくは、

「イチ」

なのですが、かなり多くの人が、

「ひと」

と言い、また「数字の部分」を「平仮名」で書いて、

「ひと段落」

としているのではないでしょうか?

「イチ」か?「ひと」か?

これは原則としては、

「イチ」の後は「漢語」=「漢語」の前は「イチ」

「ひと」の後は「和語」=「和語」の前は「ひと」

です。「段落」は「漢語」ですから、正しくは、

「イチ段落」

のはずなのです。

「イチ」と読むもので思いつくものを挙げてみると、

『一段落、一段階、一足(飛びに)、(汽笛)一声、一挙、一時(イチジ・イットキ)、一夜(イチヤ)・・・』

「イットキ」は「とき」という「和語」の前なのに「イチ」を使ってますね。「例外的」かな?

逆に、「ひと」と読むもので思いつくものを挙げてみると、

『一休み、一区切り、一足(先に)、一声(かけて)、一時(ひととき)、一夜(ひとよ)・・・』などなど。

それなのに、なぜ「一段落」を「ひと」と読んでしまうのか?

思うに「ひと段落」と言う人は、

「一(イチ)段落つく」

という言葉の意味と、

「人(ひと)心地つく」

という言葉の「意味と読み方」を「混成」(「混用」)しているのではないでしょうか?

つまり「ハイブリッド」な形でできた「誤用」なのではないでしょうかね?

いかがでしょうか?

 

(2023、1、27)