本棚で見つけた、37年前に買った堀田善衛の本を読んでみました。
『スペインの沈黙』(ちくま文庫)
その冒頭には、堀田への『PLAYBOY』編集部のインタビュー記事が収録されています。
それによると堀田さんは、戦時中の昭和17年に慶應の仏文を出た後、外務省の外郭団体の国際文化振興会に就職。そこから海軍軍司令部の臨時欧州戦争軍事調査部というところに行き、ロンドンBBCのフランス向け放送を翻訳していたそうです。ところがこれが、
「ウサギは走ったからキツネは後を追いかけろ」
とか、
「天使が落っこってくるといかんから、ブタはそれを助けにいけ」
などというわけのわからない内容。実はこれ、フランスのレジスタンス向けの連合国側からの「暗号の指令」だったそうです。その暗号の中に、いわゆる、
「Dデイ=ノルマンディー上陸作戦」
の暗号である、ヴェルレーヌの、
「秋の日のヴィオロンのため息の・・・」
というのがあったと。え!ヴェルレーヌのそれって「ノルマンディー上陸作戦」の暗号だったの!?知らなかった!知らずに、
「月下の一群」
という男声合唱曲集で、それを何度も歌ってきました。
つまり、日本の「真珠湾攻撃」の時の、
「ニイタカヤマノボレ」
「トラトラトラ(ワレ奇襲ニ成功セリ)」
みたいに、有名なんですかね?
皆さん、知っていましたか?知らなかったなあ・・・。
あとで、関学グリーのOBの方から、
「それって、ミリタリー戦車漫画の『ガールズ&パンツァー』の劇場版映画にも出て来ますよね」
とも言われましたが、それも知らんがな。
(2023、1、27)


