8817「タイトルを懸けてか?賭けてか?」

2023 . 1 . 11

8817

 

1月10日の「ミヤネ屋」で、1月8・9日に行われた将棋の「王将戦七番勝負」第一局の「藤井聡太五冠」対「羽生善治九段」

の対局の模様をお伝えしました。その中で

「タイトルを賭けて」

という文字がテロップで出て来て、

「タイトルを懸けて」

ではないか?とちょっと気になって、読売新聞校閲ОBのWさんに聞いたところ、

「『賭けて』でいいですね」

ということで、そのままにしました。

しかし、

「命を懸けて」

という場合は「懸けて」なのに、どう違うのでしょうか?「命を懸けて」と同じ意味でも、

「命を賭(と)して」

だと「賭」の字を使いますよね。どうしてだろう?・・・考えました。

「命懸け」は「守る」感じ。「命を失う覚悟をして守る、戦う」のが「命懸け」。専守防衛。

一方「命を賭して」は「何かを得ようとする」感じ。つまり攻撃的かな。

一応の結論は、

「自らの何かを失う覚悟で行う」=「懸ける」

「何かを得るために行う」   =「賭ける」

ということになりましたが、いかがでしょうか?

 

(2023、1、11)