サッカーの試合は、ご存じのように延長戦の場合を除くと、
「前半45分・後半45分」
の合計「90分」ですが、前半・後半それぞれに、ケガや交代やVARの確認などでロスした時間は「追加」されます。これを昔は、
「ロスタイム」
と言っていました。あるいは、
「ケガの手当てで費やした時間」
という意味で、
「インジュアリータイム」
とも呼ばれました。(今でも「ラグビー」など、他のスポーツでは、「ロスタイム」や「インジュアリータイム」が使われているようですが。)
これが、20年ぐらい前からですかね、
「アディショナルタイム」
と呼ばれるようになりました。
「アディショナル」=「追加」「加算」
という意味ですね。今回のワールドカップ・カタール大会では、このアディショナルタイムがかなり長くとられたことでも注目を浴びました。
私が見ていた試合でも、前・後半合わせて、
「26分」
も「アディショナルタイム」が取られた試合がありました。
しかし、“古いサッカー人”はまだ「ロスタイム」と言っていることがあります。「クロス」のことを「センタリング」と言うように。
中村俊輔の『中村俊輔 サッカー覚書』(中村俊輔・二宮寿朗、文藝春秋:2018、2、10)という本(「2022読書日記131」)を読んでいたら、ことし引退した、
「中村俊輔さん」
の言葉なんでしょうけれど、
「ロスタイム」(109p、138p)
と2度出て来て、親しみを覚えました。
(2022、12、19)



(追記)
2023年1月30日の「読売新聞」の夕刊に、
「三笘 土壇場決勝弾~FAカップ前回王者 破る」
という見出しで、イングランドのFAカップ4回戦で、三笘薫選手が所属する「ブライトン」は、前回王者の「リバプール」を、三笘選手の決勝ゴールで「2-1」で破ったという、写真入りの記事でした(時事通信の配信)。
このゴールの映像はネットで見ましたが、見事なキックフェイントの後のボレーで「技あり!」のゴールでした。
三笘選手が決勝ゴールを決めたのは「後半の45分を過ぎていた」、つまり「アディショナルタイム」でしたが、「時事通信」配信のこの「読売新聞」の記事では、
「後半ロスタイム」
という表現を使っていました。
(2023、1、31)