8791「耳がかじかむ?」

2022 . 12 . 15

8791

 

12月13日、会社で夜7時のNHKニュースを見ていたら、今夜から強烈な寒波がやってくるということで、秋田から中継をしていました。

その秋田の寒さを伝えた男性アナウンサーが、こう言ったのが耳に止まりました。

「私のマイクを持つ手も耳もかじかんで」

ん?「耳」が「かじかむ」?

いや、「手」は、いいですよ。でも「耳」は「かじかみ」ますかね?初めて聞きました。

『三省堂国語辞典・第八版』を引いたら、

*「かじかむ(悴む)」=指が、寒さのために自由に曲げたりできなくなる。かじける。(例)手がかじかむ

とありました。やっぱり、「手」ですよね。

『広辞苑』は、2番目の意味に、

*「かじかむ(悴む)」=(2)手足がこごえて思うように動かなくなる。かじける。(例)樋口一葉・にごりえ「寒さの身にしみて手も足も亀(かじ)かみたれば」

とありました。あ、「足」もOKなのね、「指」があるから。でも「耳」はなあ・・・。

他に5~6種類の国語辞典を引きましたが、「手足」「指」が「かじかむ」は出てきましたが、「耳」は出てきませんでした。

ネット検索してみましょう。(12月14日)

「かじかむ・手」 =17万5000件

「かじかむ・足」 = 6万2900件

「かじかむ・手足」= 5万8600件

「かじかむ・耳 」=56万2000件

ええ!「手」よりも「耳」のほうが、3倍以上「かじかむ」が使われているの!?これはビックリです!違和感あるなあ・・・。

ぜひ、今度の新聞用語懇談会放送分科会で聞いてみなくては!!

 

(2022、12、14)