12月13日、会社で夜7時のNHKニュースを見ていたら、今夜から強烈な寒波がやってくるということで、秋田から中継をしていました。
その秋田の寒さを伝えた男性アナウンサーが、こう言ったのが耳に止まりました。
「私のマイクを持つ手も耳もかじかんで」
ん?「耳」が「かじかむ」?
いや、「手」は、いいですよ。でも「耳」は「かじかみ」ますかね?初めて聞きました。
『三省堂国語辞典・第八版』を引いたら、
*「かじかむ(悴む)」=指が、寒さのために自由に曲げたりできなくなる。かじける。(例)手がかじかむ
とありました。やっぱり、「手」ですよね。
『広辞苑』は、2番目の意味に、
*「かじかむ(悴む)」=(2)手足がこごえて思うように動かなくなる。かじける。(例)樋口一葉・にごりえ「寒さの身にしみて手も足も亀(かじ)かみたれば」
とありました。あ、「足」もOKなのね、「指」があるから。でも「耳」はなあ・・・。
他に5~6種類の国語辞典を引きましたが、「手足」「指」が「かじかむ」は出てきましたが、「耳」は出てきませんでした。
ネット検索してみましょう。(12月14日)
「かじかむ・手」 =17万5000件
「かじかむ・足」 = 6万2900件
「かじかむ・手足」= 5万8600件
「かじかむ・耳 」=56万2000件
ええ!「手」よりも「耳」のほうが、3倍以上「かじかむ」が使われているの!?これはビックリです!違和感あるなあ・・・。
ぜひ、今度の新聞用語懇談会放送分科会で聞いてみなくては!!
(2022、12、14)


