8773「『降り続いて』と『降り続けて』」

2022 . 12 . 1

8773

 

 

「雨が降り続けています」

という表現を時々耳にしますが、違和感があります。

「雨が、自らの意志で降っている」

ように感じます。ここは「客観的」に、

「雨が降り続いています」

なのではないか?と思うのです。

「ふりつづけて」

で変換すると

「振り続けています」

と、黙々と練習に励む野球のバッターのような感じです。アクセントは違いますが。

なぜ「降り続けています」が出て来たのかについて考えてみました。

「降り続けています」は「降り続け」+「ています」(元は「降り続ける」)

「振り続いています」は「降り続き」+「ています」(元は「降り続く」)

で、「降り続いています」「『き→い』の『イ音便』が起きている」ということですね。つまり、

「降り続ける」=他動詞

「降り続く」=自動詞

で、「雨」という「自然」が主語であれば「自動詞」を使うのが自然だと思います。

「降り続ける」の「続ける」に「意思」(意志)を感じるのは、

「そう表現する人の気持ちが、入っているからなのではないか」

と思いました。

 

(2022、12、1)