音に聞こえた名著。名前はもちろん知っているが、読んでいなかった。学生時代に読んでおくべき本だとは思うが…。大変遅ればせながら、やはり読んでおくべき一冊であろうと、読み始めた。
実際に紐解いてみて驚いたのは、この「400ページ」もある分厚い文庫本、その半分は「注釈」であるということ。本文は「200ページ」ほどしかないのだ。そして、その注釈も「イタリア語の翻訳に関する技術的な解説」(まるで学習参考書のような)がほとんどであって、本文の「内容」を読むのには、それほど必要とされないものであったということ。つまり「400ページ」ある本だが、読むところは「半分しかない」という事実。
しかも「26章」にも分かれているので、「1章」は「10ページ未満」がほとんどという読みやすさなのである。とっても気が楽になったのであった。
さらに読み始めたら、最近読んでいるイギリスの「ヘンリー8世」の時代の漫画に出て来る登場人物が出て来たのだ。あれ?あの時代だったの?マキアヴェッリは?と親しみがわいた。
「君主」に関しての論で印象に残ったのは、「第12章」の
「君主にとって必要なのは、良き法律と良き軍備である」
というところ。やはり「軍備」というのは必要なのか。しかし「戦争放棄」憲法で謳っている我が国は、どのように「軍備」(防御・国の守り)をすればよいのか?出来るのか?出来ないのか?防衛費増強の流れの中で、この本は読んでおくべき本なのではないか?基礎として。
(2022、12、11読了)


