「多い」
という言葉を、
「多いい(オーイー)」
と、アルファベットの、
「ОE」
のように言う人を時々見かけますが、あれって、方言なんでしょうか?
12月12日の「ミヤネ屋」に出演してくれた保育士で教育アドバイザーの「てぃ先生」も、
「多いい」
と言っていました。
そこで、「ミヤネ屋」のベテランディレクターで東京出身の、
「大井さん」
に聞いてみることにしました、「多い」に関してだけに。
そうすると、大井さん、
「『多いい』は、子どもの頃はよく使った気がします」
と言われました。子どもの言葉なのか?
グーグル検索してみたら(12月22日)
「多いい」=102万件
も出て来ました!まさに「多いい」!
見てみると、
「『多いい』は方言。関東のかなり広範囲と、広島・岡山、九州、特に沖縄では日常的に使われていて、使用している本人は『多いい』が方言であるという認識があまりないように思われる」
「鳥取などの一部地域では『多いい』という言葉が使われるらしい」
などとありました。
また、今年(2022年)5月14日に行われた「日本語学会2022年度春季大会」で、
「形容詞〈い足す言葉〉の使用実態とその動向について―多いい・美味しいくて・正しいかった―」
という発表を、東京都立大学の浅川哲也教授(1964年生まれ)が発表しているようです。
内容は載っていなかったのですが、やはり「普通(多い)とは違う形」なのでしょうね。
思うに、「おおい」は、
「『お』が2つ続く」
ので、それとバランスを取ろうとして、
「『い』を2つ続けてバランスをとろうとしている」
のではないでしょうか?日本人が好む、
「4拍子」「8ビート」
の系譜なのではないでしょうかねえ?
さらに検索結果を見て見たら、東京女子大学・現代教養学部の篠崎晃一教授(土曜日の「読売新聞・夕刊の「方言」のコラム、毎週スクラッププして読んでいます」が、2014年の「exitニュース」の取材に、
「『多いい』は、ひとつには、西日本出自のものが東に入ってきたことがあると思います。『濃い』を『こいい』『こゆい』と言ったりすることがありますよね。同じ形容詞でも『美し・い』『寒・い』などと違って、『濃い』は語幹が“1音節”で不安定になるため、『い』を重ねて2音節にしているんです。長音の『おー』も1音節扱いということです。『おいい』と言うこともあります」
と答えていました。やはり「リズム」か!



(追記)
2023年1月6日の「ミヤネ屋」で、コメンテーターの元プロテニスプレーヤの、
「杉山愛さん」
が、
「多いい」
と言っていました。元経産官僚の、
「岸博之さん」
も、
「多いい」
と言ったように聞こえましたが、ちょっと微妙でした。
(2023、1、6)
(追記2)
1月14日に放送されたFM東京(FM大阪)の「リリーフランキー スナックラジオ」で、リリー・フランキーさんが、
「多いい」
と言っていました。リーリーさんは「福岡県出身」でしたよね。
(2023、1、16)
(追記3)
1月21日に放送されたFM東京(FM大阪)の「リリーフランキー スナックラジオ」で、アルバイト店員役(アシスタント)のBABI(バビ)さんが、
「多いい」
と言っていました。この番組の出演者はみんな「多いい」と言うのかな?
(2023、1、23)
(追記4)
1月24日の「ミヤネ屋」にご出演いただいた、元TBSアナウンサーの吉川美代子さんも、
「東京は高齢者が多いいので」
と、「多いい」と言っていました。
「多いい」っていう人、多いいなあ。
(2023、1、24)