会社の秋の健康診断の最後に「尿検査」がありました。
係の看護師さんが、新品のプラスチック製の「尿の入れ物」を渡してくれて、
「紙コップに尿を取った後に、この『スピッツ』に入れて、蓋をきつく締めてください」
と言いました。その、
「スピッツ」
という「犬みたいな名前」は、たぶん、
「この容器の名前」
なんだろうと思いましたが、初めて聞いたので看護師さんに、
「『スピッツ』というのは、この容器の名前ですか?」
と聞くと、
「そうです」
という答え。いやあ40年近く、会社の健康診断を受けてきて、初めてこの名前を知りました。みんな知ってるのかな?
「広辞苑」と「三省堂国語辞典」には、やはり、
「犬のスピッツ」
しか載っていませんでした。
「英和辞典」で「spit」を引いたら、動詞で、
「唾を吐く」
というのがあったので、これかな?とも思いましたが、ちょっと違うかな。
もう一つ、「名詞」の意味が載っていて、そちらは、
「焼き肉用の鉄の串」
これも違うな。さらにもう一つあります。
「(海に長く突き出た)岬、砂嘴(さし)、出州(でず)」
あ、これかも。
容器の形が、試験管みたいなプラスチックなんだけど、先がとんがっているのです。
形から名前が付いたのかもしれませんね。
「精選版日本国語辞典」も「犬のスピッツ」しか載っていませんでしたが、その語源は、
「ドイツ語のspitz」
で、
「口と耳がとがっているところから」
その名前がある、とあります。あ、「スピッツ犬」は確かに、
「口と耳がとがっている」
な。
「採尿容器」も、先がとがっていました。つまり「スピッツ」とは、
「先がとがっている」
ということなのですね。「医学関係用語」だから「ドイツ語由来」なのでしょうね。
解決!
あ、音楽グループの「スピッツ」も、
「とんがっている」「最先端」
みたいな意味なのかな?まさか「採尿容器」では・・・ないよね?また、疑問が増えた。


