8754「スピッツ」

2022 . 11 . 11

8754

 

会社の秋の健康診断の最後に「尿検査」がありました。

係の看護師さんが、新品のプラスチック製の「尿の入れ物」を渡してくれて、

「紙コップに尿を取った後に、この『スピッツ』に入れて、蓋をきつく締めてください」

と言いました。その、

「スピッツ」

という「犬みたいな名前」は、たぶん、

「この容器の名前」

なんだろうと思いましたが、初めて聞いたので看護師さんに、

「『スピッツ』というのは、この容器の名前ですか?」

と聞くと、

「そうです」

という答え。いやあ40年近く、会社の健康診断を受けてきて、初めてこの名前を知りました。みんな知ってるのかな?

「広辞苑」と「三省堂国語辞典」には、やはり、

「犬のスピッツ」

しか載っていませんでした。

「英和辞典」で「spit」を引いたら、動詞で、

「唾を吐く」

というのがあったので、これかな?とも思いましたが、ちょっと違うかな。

もう一つ、「名詞」の意味が載っていて、そちらは、

「焼き肉用の鉄の串」

これも違うな。さらにもう一つあります。

「(海に長く突き出た)岬、砂嘴(さし)、出州(でず)」

あ、これかも。

容器の形が、試験管みたいなプラスチックなんだけど、先がとんがっているのです。

形から名前が付いたのかもしれませんね。

「精選版日本国語辞典」も「犬のスピッツ」しか載っていませんでしたが、その語源は、

「ドイツ語のspitz」

で、

「口と耳がとがっているところから」

その名前がある、とあります。あ、「スピッツ犬」は確かに、

「口と耳がとがっている」

な。

「採尿容器」も、先がとがっていました。つまり「スピッツ」とは、

「先がとがっている」

ということなのですね。「医学関係用語」だから「ドイツ語由来」なのでしょうね。

解決!

あ、音楽グループの「スピッツ」も、

「とんがっている」「最先端」

みたいな意味なのかな?まさか「採尿容器」では・・・ないよね?また、疑問が増えた。

 

 

 

(2022、11、10)