大阪府寝屋川市議の、
「吉羽美華容疑者(42)」
らが、新型コロナの公的融資制度を巡って十数億円をだまし取ったとして「詐欺容疑」で逮捕された事件で、当初、テレビや新聞・雑誌の見出しに、
「美人すぎる市議逮捕」
と出ました。実は、読売テレビの夕方「かんさい情報ネットten.」でも、そんなテロップが出ていたので、
「週刊誌やスポーツ紙じゃないから、それはやめた方がいいと思う」
とプロデューサーに意見しました。
この、
「美人すぎる〇〇「美しすぎる〇〇」
で思い出されるのは、「平成ことば事情3825美しすぎる」で「2009~10年」ごろに書いた、
「青森県八戸市の藤川ゆり市会議員」
です。その際に、
「『美しすぎる○○』という表現は、『○○』に入る職業や、その職業のほかの女性に失礼ではないか?」
と書いています。当時(2010年1月25日)の『ミヤネ屋』では、自民党の党大会に登場した藤川市議のことを取り上げて、
「美人すぎる市議」
という原稿が出てきていました。今なら、気付いたらすぐに直すのですが、その時は気付かなかった。12年もたったのに、意識はあんまり変わっていないのか。
これが男性の場合、「すぎる」を付けて、
「イケメンすぎる市議」「ハンサムすぎる市議」
とは、絶対に言わないのにな。
吉羽容疑者の場合、最初のテレビの報道では「美人すぎる市議」というのも見かけましたが、その後はそういった表現は消えたようです。「事件の本質」に気付いたのでしょう。
(2022、10、19)


