『品格語辞典』(関根健一監修・大修館書店編集部編、大修館書店:2022、8、10)

2022 . 8 . 30

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監修の関根さんから贈って頂きました。ありがとうございます!関根さんは、読売新聞時代から用語懇談会でお世話になっています。現在、日本新聞協会用語専門委員で「明鏡国語辞典・第3版」の編集にも関わられました。その関連で出た一冊でしょうね。

今、世の中に求められているもの。21世紀の日本が、世界が、効率・合理性のために切り捨ててきたもの。それが何を隠そう「品格」である。

これは、ある種の「類語辞典」だ。

一般的に普通の「話し言葉」よりも「書き言葉」のほうが、品格があると思う。この本では品格を「3段階」に分けて★をつけている。

また、類語が多い言葉に関しては「象限」に分けて「品格マップ」を載せている。

例えば「『頭がいい』の品格マップ」では、X軸(横軸)の左に「理解力がある」、右に「知識が多い」を取って、Y軸(縦軸)には「品格」を★1から3で程度を示している。

具体的な言葉でいうと、最も「知識が多い」で、品格が「★1つ」の言葉は「博識」、「★3つ」の言葉は「碩学」。

一方、最も「理解力がある」うちで品格が「★1つ」なのは「利発」。そこから品格が高くなるにつれて「頭脳明晰」「切れる」「聡い」「英明」というような感じで記している。

「博識」と「碩学」のニュアンスの違いが「そうだったのか!」と思いました。

これをちゃんと読めば、「貧格」な人もそうでない人もみんな、「品格」ある言葉遣いができるようになります。たぶん。

 

(☆4つ半)

(2022、8、27読了)