2020年6月10日、お笑いコンビ「A」のメンバー「W」の不倫相手の女性の職業が、
「AV女優」
と「スポーツ報知」の見出しで出ていました。
これを「ミヤネ屋」で女性アナウンサーがこの紙面を紹介する際に、そのまま、
「AV女優」
と読んでいいのか?と、担当の女性ディレクターから質問を受けました。ちなみに他系列のキー局の女性アナウンサーは、そのまま読んでいたとのことです。
しかし、過去の「ミヤネ屋」のデータを調べたら、
「2016年に『ミヤネ屋』では『AV女優』『アダルトビデオ』は『使用不可』」
となっていたそうです。
「言い換え例」としては、
「セクシー女優」
という表現を「デイリースポーツ」が使っていたのですが、担当女性ディレクターは、
「かえって、そっちのほうが“いやらしい感じ”がする」
と言います。
話し合いの結果「スポーツ報知」を紹介する時の「見出し」を読むのはそのまま、
「AV女優」
で、VTRの原稿などでは「AV女優」は使わず、
「複数の女性と不倫関係」
など、女性の職業には触れないようにしようと、事前に話しました。
実際の放送では結局、画面に「スポーツ報知」の紙面は映りましたが、「AV女優」とは読まずに済ませました。
他のスポーツ紙の見出しでは、
(日刊スポーツ) 「女性問題」
(サンケイスポーツ)「複数女性」
でした。
それから2年。
2022年8月18日のネットニュースを見ていたら、
「AV新法に抗議、セクシー女優・月島さくらさん」
という見出しがありました。当事者である業界団体へのヒアリングが行われないまま、ことし6月に公布・施行された、
「AV出演被害防止・救済法」
この通称が、
「AV新法」
だそうです。この法律は、全てのアダルトビデオの撮影に際して契約書や内容説明の義務化、契約から1か月間の撮影禁止などを盛り込んでいますが、当の業界の人たちからは早くも改正を求める声が出ていて、その署名活動の発起人が、
「セクシー女優の月島さくらさん」
だと言います。
しかし個人的には、最近は「AV」と聞いても「アダルトビデオ」ではなくて、
「オーディオビジュアル」
のほうに感じることが多くなった気がします。
これも時間の流れ、言葉の感覚の変化なのですかね。


