8615「『通りがかり』と『通りすがり』」

2022 . 8 . 2

8615

 

 

ふと気になりました。

 

「通りがかり」と「通りすがり」の違いは、何だろうか?

 

★「通りがかり」は、動詞「通りかかる」の連用形が名詞化されたもの。

「たまたま通りかかった」「通りかかったときに」など。

「かかる」は「通る」の補助動詞で「〇〇に差しかか」という意味か。

★「通りすがり」は、動詞「通りすがる」の連用形が名詞化されたもの。

「通りすがりの者」「通りすがりに寄ってみた」など。

「すがる」も「補助動詞」的な使い方だが、元の意味は、「追いすがる」のように、

「裾にしがみつく感じ」

かな。ただ「通りすがる」は「しがみつく感じ」はありませんね。

「たまたま〇〇する」

という感じ。つまり、

「通りすがり」=「たまたま(偶然・意図せず)通りかかった」

という意味なのではないでしょうか。

「通りかかる」には「たまたま」という意味はありませんが、

「たまたま通りかかった」「通りかかっただけ」

と使われることも多く、その使い方だと、

「通りすがり」

と同じ意味になっているのではないでしょうかねえ?

 

(2022、8、2)