「日経新聞」の最終面で連載されている『私の履歴書』。8月は俳優の「山崎努」さん。数々の貴重なエピソードが綴られています。
8月26日は、俳優・映画監督の伊丹十三との思い出。山崎さんは、表現のスタイルは伊丹さんとは全く正反対だったけれども、考えていることは同じだったと述べています。
その中で、
「『役者』と『俳優』の違い」
に関して、このように書いています。
「(伊丹さんが)『役者』ではなく『俳優』と呼称することにも好感を持った。役者と名乗れるのは能、狂言、歌舞伎の古典芸能に携わる人たちで、我々ごときはせいぜい俳優、それでもちょっと恥ずかしい」
ふむ、なるほど。山崎さんの考えでは、
「役者」=古典芸能関連の人
で、それに対しては大変な「尊敬・リスペクト」を持っていて、だから
「我々ごときは」
と、へりくだっている。へりくだって「俳優」なのですね。なるほどなるほど。
(2022、8、26)


