8626「『えぐる』の漢字表記」

2022 . 8 . 5

8626

 

8月5日の「ミヤネ屋」のテロップをチェックしていたら、

「大雨で山肌がえぐれている」

とありました。この、

「えぐる」

は、漢字で書けないのかな?と思って調べたところ、

「抉る」「刳る」「刔る」「剔る」「剜る」

といった漢字が出て来ました。難しい漢字ですね。いずれも、

「常用漢字ではない=表外字」

なので、新聞やテレビのニュースでは、普通は「平仮名」で、

「えぐる」

と書かれますね。ネット上ではどの表記が一番使われているのか、グーグル検索してみましょう。(8月5日)

「えぐる」=264万0000件

「抉る」 = 69万1000件

「刳る」 =  1万7100件

「刔る」 =     506件

「剔る」 =  5万8900件

「剜る」 =     229件

という結果になりました。やはり「平仮名」が一番多く、漢字では、

「抉る」

が、一番よく使われていました。

「抉る」は「くじる」とも読むようです。へえー。

「刳る」は「くる」とも読むようです。

「刔る」は「ナイフでえぐる」感じですかね。

「剔る」は「剔出(てきしゅつ)」と書くのを見たことがありますが、新聞・テレビでは、同じ読みの常用漢字を使って「摘出」としますね。

「剜る」は、一番見たことがない漢字でした。

 

(2022、8、5)

(追記)

「ビッグコミックオリジナル」(2022年8月20日号)に連載している『前科者』(原作・香川まさひと、作画・月島冬二)を読んでいたら、そのタイトルの上の「修飾文句」として(たぶん、編集者が付けたのではないかと思われますが)、

「話題集中。胸を抉(えぐ)るリアル・ヒューマンドラマ!!!」

と、ルビ付きで、

「抉(えぐ)る」

が使われていました。

(2022、8、8)